昨夜は赤城高原に遠征してきました。
秋雨前線に台風やらと本当に異常に天候の良くない日々が続いており、今月はまだ3日の新潟と9日の房総に遠征した2日間しか撮影出来ていません。もう3週間近くも撮影出来ないなんて一年ぶり以上です。欲求不満の毎日で何とか晴れないかと毎日天気予報とにらめっこしていました。
 昨夜は本来は夜勤でしたが、新月期でもあるし秋雨前線の南下に伴い晴れそうなので友人が好意で仕事を代わってくれました。
しかしころころ代わるGPVの予報はかなり厳しいもので、行っても坊主に終わる可能性が高い感じで何度か止めようかと思いましたが、欲求不満なのでたとえ1時間でも撮影出来ればと駄目もとで行ってみる事にしました。 場所はGPVではどこも安定しないという予報でしたが最も長時間晴れそうな群馬方面に決定し、終業の19時と同時に出発して東北道から圏央道そして関越を車で北上していると、前橋あたりで雲が途切れ始め北方向は星が見えています。これはすぐにでも極軸合わせが出来そうだと思わず右足に力込め現地には21時前には到着しました。その時北方向と天頂は晴れており周囲に雲は多いものの、カシオペア座あたりならすぐにでも撮影出来そうでした。大喜びで大慌てで機材を展開し極軸を合わせ、アライメント、ガイドキャリブレーション、ピント合わせと進めて行く内に残念ながら全天がどんより曇ってきてしまいました。やはり駄目か今日も坊主かと車で寝転んでいたら22時半に突然晴れてきて、みるみるうちに快晴となり撮影を開始する事が出来ました。その後も0時位までは雲が度々来襲して撮影中断したり風がやや強く吹いてガイドが暴れて没になったりなどありましたが、0時過ぎから薄明までは快晴が続き4時間30分もの撮影時間を取れたのは大満足の結果でした。都合で単独の一人寂しい遠征でしたが、久々の天の川を見て流星痕の出来るような流星も見れてストレス発散になりました。 
 まあしかしこのパターンで過去にはだいたい4回出撃のうち2回は坊主です。今回はたまたま運良くですので翌日も仕事ある中での出撃はあまり勧められたものではありません。今日は眠気と戦いながらの仕事になりました。更に昼休みに休まず画像処理していたのは後で堪えました。駄目と分かっていても撮ってきた素材を確かめたくなるのが人情ですね。

 対象は当初9日に撮影したハート星雲の足りない露出の補足のつもりでしたが折角の良い天候なので新たな対象にしました。メジャーな胎児星雲です。昨年も撮影しています。昨年はナローのHαで星雲の構造を描出してRGBで色付けをしましたがL+Hαなどでは折角のナローの持ち味がやはり生かしきれませんし、SⅡ、OⅢで立体的にナローをとった方が星雲のディテールの出方が全然違います。そこで時間は掛かるのですがSAO合成にする事にしました。

カシオペア座 IC1848 胎児星雲
25307a3e.jpg


機材データ
道儀Vixen AXD 鏡筒ε-180ED
ガイド starlightXpress Ultrastar Maxim DLでガイド オフアキにて
カメラ starlightXpress SX-36  -15℃冷却  
    Maxim DLで撮影 
フイルター  baader planetarium
       S:SⅡ 8nm  10min 8
       A:Hα 7nm、10min 11枚
       O:OⅢ 8.5nm 10min 8枚 
                       計4時間30分露出